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2011年 04月 03日
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社会人になった時、学生の時とは違って「もう勉強しなくて済む」という考えが頭をちらっとよぎりました。 ところがさにあらず。 学生の時の何倍も学んでいるように感じます。 学ぶといっても、教科書があるというものでもありません。 あいさつからはじまって、仕事の進め方、専門知識、仲間や先輩と仕事やプライベートもうまくやってゆく方法などなど。 ぶちあたって学ぶものばかりです。 そうやって新人の頃に10年もの先輩を見ると、「あんな風になりたい」という考えも起こったものです。 今日ご紹介する本は、 経験からの学習 松尾睦・著 新人は経験を経ることによって学んでゆき、プロフェッショナルへと成熟してゆきます。 本書では、経験から学んで成長する「経験学習」のメカニズム・仕組みを解明した本です。 同じ経験、同じ失敗をしても学ぶ人と学ばない人がいます。 また、同じ人でも同じ失敗で気付くタイミングもあります。 本書の主張は、 適切な信念を持ちながら質の高い経験を積むとき、人はいくつになっても成長することができる というものです。 適切な信念とは、質の高い経験とは、それを実現できる環境とはなどなど疑問が起こってきます。 ここで触れられている適切な信念とは 顧客志向の信念 と 目標達成の信念 となります。 お客様のためにという信念が長い目で見て自分を高めることとなり、いつまでにこの目標を達成させるという信念が短期的なエネルギーになるとしています。 そして、経験から学習する能力を、次の4点とまとめています。 1.自分の能力に対する自信(楽観性、自尊心) 2.学習機会を追い求める姿勢(好奇心) 3.挑戦する姿勢(リスクテイキング) 4.柔軟性(批判にオープン、フィードバックの活用) さらに、特に印象に残ったことです。 経験から多くを学ぶ熟達者は「観察」「内省」の能力に長けているということです。 これは、自分の知識が有効であるかをいつも疑って反省するという態度に表れています。 よくよく観察して、我が身を振り返る。 体験の回数には限界があります。 しかし、多くの観察と内省を繰り返すことが経験から学び熟達へと進むポイントです。 このほか、健全な組織のありかたなどなど、経験から学ぶポイントが多く語られています。 職場の技術向上、OJT、技能伝承などを考える上でのヒントとなる本でしょう。 ------------ いろいろな本の紹介は ≪こちらのページ!!≫
by tomoharu_hikoda
| 2011-04-03 23:59
| 本
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