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2009年 09月 15日
複雑系について、その2です。
複雑系、難しい先端分野の学問の紹介、、、、、ではありません。 チームや組織、ワークショップなどの場の動き、そして組織や企業の振る舞いを考える上で、複雑系の考え方を踏まえるのは非常に有用です。 そこで、組織開発や人財の育成といった視点で、複雑系の考え方からのヒントを紹介しています。 複雑系の示唆などに関しては、田坂広志 目に見えない資本主義などを参照しています。 また、組織が生き物のようであるといった所見に関しては、アリ・デ・グース 企業生命力 やシステム思考や学習する組織の考え方に基づいています。 さて、複雑系をマネジメントする示唆は、以下の通りです。 第一の示唆 複雑系は、意図的に設計、構築、管理できない。 第二の示唆 複雑系は、突如、崩壊する可能性がある。 第三の示唆 複雑系は、個々の要素の挙動から創発が起こる。 ここから、企業・組織を複雑系、つまり生命のようであるとした場合、次のように言いかえることができます。 1.組織は、意図的に設計、構築、管理できない。 組織変更、人事異動をすることがあると思います。これはこれで、指揮命令系統や事業管掌の明確化の面で意味があるでしょう。様々な組織論があります。 ここで、正規の組織論とは別の動きが出てきています。 実践コミュニティ(コミュニティ・オブ・プラクティス)、さらには学習する組織です。元々設計した組織で、人が動き、仕事が十分に行えるのであれば、こういった動きは起こりえないでしょう。 実践コミュニティは、自己組織化や創発を促します。また、自己組織化や創発が起こるように振る舞うことが、運営のコツです。 会社の中に、数々の実践コミュニティを自己組織化させて、暗黙知の集積や創発を図っているところが多くなってきています。 人間の体に例えると、表の組織編成が骨格で、見えない・裏の組織が実践コミュニティという表現なのかもしれません。筋肉という言い方でも、リンパ節でも良いかもしれません。良い骨格としなやかな筋肉があれば動きも俊敏で時期に合った力が出せるかもしれません。 イチローのように。 実践コミュニティは、今でもあります。 たばこ部屋の大事な話です。 たばこ部屋で、ふと、される知恵の交換、アドバイスをしあう仲間は、コミュニティと言えるでしょう。 組織だから規制する、組織だけど自由にさせるといった議論もあります。 正解は、その会社の内部状況、外部状況にもよるでしょう。 生命は、外界に対応するために生きています。 規制するのも自由にするのも手段です。その手段には、さらに解があります。 自律です。 管理しようとすると、ルールが多くなること、監視が多くなることがあります。 ルール、監視、罰則が多いと、ルールの遵守にずいぶんな時間を割くようになります。 結果、活き活きと活動する生命力に欠けてしまうでしょう。 そこで、自律です。 ずいぶん長くなりました。別項にしましょう。 複雑系の所見を組織運営、企業運営、チーム運営に活かす。 複雑系の考え方も、具体的な形でいろいろと出てきているようです。
by tomoharu_hikoda
| 2009-09-15 14:02
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